日本のGDPは何兆円?
「GDP」(国内総生産)は1年間に生み出された財・サービスなどの付加価値の合計のことですが、一言でいうと「国の体重」のようなものです。
現在、わが国のGDPは約500兆円程度です。
この四半世紀の間というもの、500兆円という数字は、実はあまり変わっていません。
つまり、ずーっと停滞していることになりますね。
ところで、ほかの国のGDPはどのくらいの大きさなのでしょうか?
このとき、「1人当たりのGDP」がどのくらいかを比較すると、その国が豊かか貧しいかがわかります。
GDP増加率がプラス=「成長している」
GDPが前年より大きくなれば、経済は成長している。すなわち、景気がよいといえます。
先進国はおおむね1〜3%で、新興国は5〜7%程度成長するのが巡航速度といえるでしょう。
世界全体で見ると、このGDPは毎年3%以上の成長がないと危険なのだそうです。
日本のGDPを「ドル」で見てみると?
菅さんや鳩山さんが首相だったころは、日本のGDPは6兆ドル程度でしたが、安倍さんが首相になってから4兆ドル強になっています。
つまり、国境がなくなりつつある現代社会で、わが国は安倍さんが総理になってから、ドル建てでいえば、経済規模が非常に小さくなっています。
1人当たりのGDPも、1990年代には世界第3位だったのが、現在は27位とか成り下がっています。
その一方で、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)などの新興国がこのままのペースで成長すると、先進国全体の市場は新興国の市場総合計よりも小さくなってしまいます。
かつて、日本は世界の人口の2%程度にすぎないのに、経済は世界の10%を占めると自慢していましたが、現在は世界経済の5%になりつつあるのです。
では、中国、韓国のGDPは?
中国は、近年日本のGDPを抜き去ったとニュースになりましたね。その後も6、7%近い成長をしていますし、わが国は逆にゼロ成長に近いですから、中国の経済規模が日本の倍になるのもそう遠くないでしょう。
韓国は、人口が日本の半分以下ですが、GDPはおおよそ4分の1程度と考えると、大きく間違えることはありません。
韓国、中国以外の国についても、ぜひGDPの規模を類推してみてください。
その時は、必ず類推してあなたの数字を出してから、答えを見るようにしましょう。あなたの数字と現実とのギャップを知ることが大切なのです。
もう1つの基準の「1人当たりGDP」も気にする必要があります。
人口学者によると日本の人口は1900年に4500万人だったのが、2100年の人口も同じ4500万人程度だろうというのです。