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【はじめよう位相空間】12.1 連結空間と連結集合1

12 連結性と中間値の定理

連結性はコンパクト性と並んでもっとも基本的な位相的性質である。連結性について考察した後、第1章で述べた中間値の定理を一般的な形で証明する。

12.1 連結空間と連結集合

位相空間が連結であるとは簡単に言えば、その空間が2つ以上の部分に分かれていないことである。

しかし連結性の定義としては「2つ以上の部分に分かれていない」という表現は十分ではない。なぜなら、数直線 \boldsymbol{E}^1は連結であると考えられるが、交わらない2つの部分 J=(-\infty, 0) K=[0, +\infty)に分けることができるからである。一方、 \boldsymbol{E}^1の部分空間 X=[0, 1]\cup[2, 3]は連結でないと考えるのが自然である。連結性の正確な定義を与えるために、 \boldsymbol{E}^1とこの部分空間 Xとの違いを観察してみよう。