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【はじめよう位相空間】3.2 復習:写像1

3.2 復習:写像

写像トポロジーを考える際の(また、どんな数学を考える際にも)もっとも基本的な概念である。そこで、写像の定義と基本的な事項を復習しておこう。それらを既習の読者は、本節を省略して次節へ進むことができる。

定義3.5 2つの集合 X, Yが与えられ、 Xのどの要素にも、それぞれ、 Yの要素が1つずつ対応しているとき、この対応を Xから Yへの写像という。集合 Xから集合 Yへの写像 fが与えられたとき、 x\in Xに対応する Yの要素を fによるとよび f(x)で表す。また、この写像 f


 f : X\to Y ; x\longmapsto f(x)

と表す。ここで、集合 X f定義域、集合 Y f終域とよぶ。

写像の定義のキー・ポイントは2つある。第一はどの x\in Xもその像 f(x)を持つこと、第二はどの x\in Xに対しても f(x)一意的に定まることである。

関数変換写像とまったく同じ意味を持つ用語である。これらの3つの用語は習慣に応じて使い分けられるが、特に終域が数の集合である場合には関数が使われることが多い。