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【理論物理学のための幾何学とトポロジーⅠ】2.2.2 線形写像、像、核1

2つのベクトル空間 V, Wが与えられ、 a_1, a_2\in K, \boldsymbol{v}_1, \boldsymbol{v}_2\in Vに対して、 f : V\to W f(a_1\boldsymbol{v}_1+a_2\boldsymbol{v}_2)=a_1f(\boldsymbol{v}_1)+a_2f(\boldsymbol{v}_2)を満たすとき、 f線形写像という。線形写像は、ベクトルの和とスカラー倍を保つ準同型写像の例である。線形写像 fとは、 f(V)\subset W fとは \{\boldsymbol{v}\in V | f(\boldsymbol{v})=\boldsymbol{0}\}のことであり、それぞれ \mathrm{Im} f, \ \mathrm{Ker} fと書く。 f(\boldsymbol{0})=\boldsymbol{0}なので、 \mathrm{Ker} f空集合にはなり得ない。線形写像 fにおいて Wが体 Kそのもののとき、 f線形関数という。 fが同型写像であるとき、 V Wに同型であるといい V\cong Wと書く。このとき当然 \mathrm{dim} V=\mathrm{dim} Wである。任意の n次元ベクトル空間は K^nに同型なので、それらすべてを同一視して考える。ベクトル空間の間の同型写像 \mathrm{GL}(n. K)の元である。