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【要約】【お金の名著200冊を読破してわかった!投資の正解】第1章 何のために投資をするのか? 計画・準備の理

はじめに

本書は、時間を有効に使いたい皆さんのために、著者がこれまでに得た知識をもとに導き出した「数々の名著を読んだ結論」をシェアするために執筆されました。

第1章 何のために投資をするのか? 計画・準備の理

日本人が総投資家になるべき理由

金融投資か、自己投資か

人的資本への投資

投資というと、株や債券、不動産などの金融資産への投資がイメージされがちですが、その他にも大きな投資対象があります。それが「人的資本」です。人的資本という概念は、1992年にノーベル経済学賞を受賞したゲーリー・スタンリー・ベッカー氏が考案しています。彼により、教育に投資することで生産性が向上し、人的資本の価値が高まることが実証されました。
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ベストセラーとなった『LIFE SHIFT』によると、人的資本の再創造が必要となる可能性があります。これまでの時代では、人生の早い段階での教育投資により人的資本を形成することが一般的でした。しかし、人生100年時代になると、キャリアの途中で人的資本の再形成が必要になってくる可能性があります。

人的資本への投資には、金融投資ではあり得ないほどのリターンを生む可能性が秘められているのです。

人的資本は株式型か、債券型か?

一般的に人的資本は「債券的」な資産だと言われています。人的資本が生み出す給料は、金額とタイミングが事前に決まっており、債券のクーポン(利息)に近いためです。しかしそれよりも、人により人的資本の性質は異なると考えたほうがよさそうです。ヨーク大学シューリック・ビジネススクールファイナンス教授、モシェ・ミレブスキー氏の以下の著書が参考になります。


人的資本には2つの性格があります。株式のようにリスクの性格のものと、債券のように安定して先を見越しやすい性格のものです。これらは二者択一ではありません。

人的資本をヘッジできる金融資産を選ぶのは合理的な選択なのです。

人的資本の代わりになる資産

さて、「人的資本は将来稼ぐ所得の現在価値」だと言いました。よって、退職に近づくにつれ、減価していきます。


米資産運用大手ティー・ロウ・プライスでグローバル・マルチアセット部門ヘッドを務めるセバスチャン・ペイジ氏の著書『分散投資を超えて』では、人的資本の代替は株式の方が適している可能性があることを指摘しています。

同氏はモシェ・ミレブスキー氏と同じように、職業によって人的資本の性格は変わるとしています。


業界や職種による違いはありますが、一般的にはリスク許容度が一定であれば、人的資本が減価するときにその代わりにするのは債券よりも株式のほうが適している可能性が高いでしょう。

ただし、年齢が上がるほどリスク許容度は低くなるのが一般的です。それを踏まえて、株式と債券に適度に配分された金融資産が、人的資本の代替としては相応しいと考えられます。


一般人でも億万長者になれる

投資額を決めるときに考慮すべきこと

今日の「100万円」は、明日になったらいくらになる?

金融の世界では、お金は「増えるべきもの」と考えます。

時間価値は無視できない

銀行預金にしろ、消費者金融にしろ、企業価値の評価にしろ、世の中のさまざまなお金の動きには「貨幣の時間価値」が考慮されていると考えられます。

バートン・マルキール氏とチャールズ・エリス氏による共著、『投資の大原則』ではこのように表現されています。

若者がつまらないものに1ドル使うことは、退職時には10ドルを損したことになる


お金を使うときには今の金額だけでなく、その金額の「将来価値」を捨ててまで欲しいかどうかを検討材料にしてはどうか、と著者のタザキさんは言いたいのです。

お金は人生を謳歌するための「手段」に過ぎない

20歳なら100万円で得られた大きさの「感動」を、60歳になってからでは1000万円を払っても得られない場合があります。

アメリカのミリオネア、ビル・パーキンス氏による著書『DIE WITH ZERO』では、人生を最大限に楽しむ方法は「経験の最大化」であり、経験は、思い出という配当を与えてくれるとしています。

口座残高の数字を増やすというのは、「目的」ではなく「手段」のはずです。

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