平成3(1991)年あたりに、バブル景気が崩壊し、いわゆる平成不況に突入しました。
平成10(1998)年には、日本は、第二次世界大戦後初のデフレ不況を経験することとなりました。日本経済は、1998年以降、基本的にデフレであり続けたと言ってよいでしょう。
また本書には、1995年から2015年までの20年間の経済成長率(名目GDP(国内総生産)の成長率)の各国比較のデータが載っています。
これを見ると、日本は最下位。しかも、日本だけがマイナスを記録しています。
平成の日本経済は、世界的に見ても、明らかに異常だったのです。
これほど極端な現象が日本だけで起きているということは、社会の成熟、産業構造の変化、あるいは人口動態といった構造的な要因では、とうてい、説明できません。
日本経済が成長しなくなったのは、明らかに、政府の経済運営の誤りのせいなのです。
では、日本の経済政策は、何がどう間違っていたのでしょうか?