はじめに
日本人は「雑談」を世間話や無駄話と考えている
日本では天気の話は、「雑談」を始めるための常套句だったのです。
日本のビジネスマンは雑談を本題に入る前の「潤滑油」と考え、その場を和ませたり、無駄な緊張感を取り除いて、相手との距離感を縮めることを期待しています。
お互いの関係性を深めるのは大事なことですが、著者は「それだけでは、あまりにももったいない」と考えています。
なぜならば、そこが「ビジネスの場」であるからです。
グーグル流・雑談の特徴とは?
日本人の大半が、雑談とは「取るに足らない話」とか「どうでもいい話」と考えているようです。
グーグルでは、「Let's chat!」というフレーズが頻繁に飛び交っていました。
オープンで「ざっくばらん」な情報交換をすることが目的です。
世界のビジネスシーンで。一流のビジネスマンが交わしているのは、日本的な雑談ではなく、「dialogue」に近いものだと著者は思います。
ダイアログとは、単なる情報のやりとりだけでなく、話す側と聞く側がお互いに理解を深めながら、行動や意識を変化させるような創造的なコミュニケーションを目指した会話です。
具体的には、次のような5つの意図を持って、ビジネスの相手と対面しています。
- ①状況を「確認する」
- ②情報を「伝える」
- ③情報を「得る」
- ④信用を「作る」
- ⑤意思を「決める」
彼らは明確な意図を持って目の前の相手と向き合い、「雑談」を武器としてフル活用することで、仕事のパフォーマンスを上げ、成果を出すことを強く意識しています。
日本のビジネスマンは、本題に入る前の「雰囲気作り」を重視して雑談を交わしていますが、最も大事なのは、その雑談を通して成果を出すことです。